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2013
02.21

山種美術館特別展 琳派から日本画へ

Category: 和芸術
山種美術館特別展
 琳派から日本画へ -和歌のこころ・絵のこころ-

rinpa-yamatane.jpg


琳派、しかも山種の日本画ということで、
2月に入って、特別展が始まってからずっと気になっていたのですが、
やっと、行くことができました。

ところが今回、江戸期の作品は書が結構多くて、
あと、半分くらいは近代以降の作者の作品だったので、
私の大好きな江戸期の日本画は結構少なかったのです。

しかも、館内は一切撮影禁止、ということで、
写真も撮ることができず、残念でした~。

それでも、今回もまたお初に出会えた素敵な作品がありました。
今回一番気に入ったのは、菱田春草の月四題。
春、夏、秋、冬のそれぞれに桜、柳、ブドウ、梅と月の組み合わせ。
中でも秋はすごい素敵でした。
葉っぱ一枚一枚の描写もですが、
ブドウの果実の立体感、粒一つずつの書き分け。

春の桜もなんとも言えない雰囲気で、
ほぼ桜色を使わない画面なのに、なんとも言えない華やかさがあり。
日本画が好きな人だったら、一見の価値あり、です。

あとはやっぱり、光琳の「四季草花図巻」です。
これはたしか、大琳派展にも出ていなかったのではないでしょうか。
墨絵なのですが、ユリ、キク、ケシなどの美しい花々と、
後ろにヤエムグラのような雑草も配置していたりして、
相変わらず小憎らしい素敵な構図。
こちらは前期(3月3日まで)しか出していないようです。

最後に個人的に上二つに劣らず好きだったのは、乾山の絵です。
乾山と言えばやっぱり陶器。
小皿などに描かれている絵が素敵で、
日本画も書いてくれればいいのにな、と思っていましたが、
晩年は絵画も書いていたそうで。
タイトルは、「八橋図」。
小さな絵でしたが、乾山らしい、丸みのある線で、
燕子花図屏風を思い出させるような構図になっていました。
味のある字で、在原業平の和歌も書いてあって、
これまた何とも言えない味わい。
こちらも前期のみの展示で、しかも文化庁所蔵ということなので、
山種の特別展にもそうそう出てくる作品ではないのではないでしょうか。

後期は、俵屋宗達と本阿弥光悦合作の四季草花下絵和歌短冊帳や、
伝宗達の槇楓図、抱一の秋草図などなど、又造の千羽鶴など、
また見たい作品がたくさんあるので、2度目に行こうか迷い中です。
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