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2013
02.20

うた恋い。3 和歌物語三

Category: 未分類
今日の一冊:超訳百人一首 うた恋い。3

和歌物語三

うた恋い。3のヒロイン、清少納言のたぶん初恋?の話です。
3巻のここまでは、短編や、わき役としてはでてきても、まだまだ活躍不足だった清少納言、
やっと主役らしい感じで登場です。

相手はまたまた、女ったらしで名を馳せていた藤原実方(さねかた)。
清少納言が彼女の能力を活かして自由に生きられるようにと、
お互い思いあっていたにもかかわらず、最後は離れていってしまいます。
現代でもありそうなすれ違いですね。

個人的にはこういう男性は苦手ですが、
この時代の男性としては度量のすごく大きな人だったんでしょうね。
でも、清少納言は普通に、彼のそばにいたかっただけだったのに。
うた恋い。2のヒロイン、小野小町の相手だったらよかったのに!

ネタバレの中身はいつものように続きを読む、からどうぞ。

本の紹介と、ほかの話へのリンクのページはこちら↓
うた恋い。3 全体感想


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かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしもしらじな 燃ゆる思いを
                              <藤原実方朝臣>

春もまだ浅い、梅の花が花開くころ、二人は久しぶりに出会った。
もう私のことなどお忘れでしょうね、という声に、
実方は、忘れるはずなどないと思いながら、
久しぶりだね、諾子(なぎこ:清少納言の本名)と言葉を返す。

二人の恋は5年前、清少納言の父、清原元輔(きよはらのもとすけ)からの
出戻った娘が心配なので見舞ってほしい、という手紙だった。
諾子の元を訪れるようになった実方がともに花を愛でようと言っても、
恥ずかしがって御簾の後ろに隠れている諾子。
こういうことは手順を追って、和歌を交わして思いを確かめてから、
という諾子に、歌は頼りないと言いながら送ったのは。。。

「かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしもしらじな 燃ゆる思いを」 

 私の思いがどれほどか言葉では言い切れない
 だから触れたい
 私の燃える思いを肌で感じてほしい

時を経て、最初は引っ込み思案だった諾子は本性を現し始める。
約束の時間に遅れた実方が、君に似合う花を探していたら遅くなったと、
有名な漢詩の言葉を借りて言い訳すると、
その詩の先を知っていた諾子に、
お酒を飲んでいたからでしょう、と逆に漢詩で言い返される始末。
当時は、漢詩を読む女性はまれで、しかもその知識で男性を言い負かすなど、
ありえないことだったのだ。
前の夫とも、自分が才走って相手を立てないことでうまくいかなかった諾子が、
気を悪くしたかと心配すると、
実方は、諾子の才走って生意気なところが大変イイ!という。

最初はすぐに飽きてしまうだろうと思っていた実方は、
諾子の博学さや気転がきくことに加えて、みずみずしい感性にも惹かれていた。
枕草子に書かれている有名な一説。
春は明け方が一番美しいと、まどろんでいる実方を起こして、
春の魅力が寝心地の良さだなんて、もったいないという。
そんな諾子を見て、こんな女性とは二度と出会えないだろうと、出会いに感謝する実方。
諾子も、自分をこんなに理解してくれる人に出会えるとは思っていなかった。
実方は諾子の利発さを愛し、一番の理解者になろうとしていた。
そして、諾子の魅力を花咲かせるのも、自分にしかできないと思っていた。
自分の身に余ると自覚するまで。。。

その頃、宮中では権勢を極めていた藤原道隆の娘、定子が帝の妃となり、
定子に仕える女房として、諾子にも声がかかっていた。
友人の藤原公任(きんとう)から話を聞いた実方は、
諾子なら、宮中の華やかな場が似合い、才能も申し分ないと思いながら、
一抹の不安と寂しさを感じていた。

自分には身に余ると出仕の話にあまり意欲的でない諾子に、
内裏でなら、知識を武器にしている女官も多く、
きっと本当の意味で諾子を理解してくれる人がいるだろう、と言いながら、
初めて実方は自分が感じていた不安と寂しさの正体に気づく。
宮中に上がれば、やりがいのある仕事を得て、諾子を理解する人も増え、
諾子が自分を必要としなくなり、離れていく、と感じていたのだ。
諾子をつなぎとめておく自信が自分にないのだと。。。

実方の様子から敏感に空気を感じた諾子は、
自分の理解者は実方一人でいい、というが、
その言葉を聞いた実方は、改めて、広い世界を見る機会を損なうべきじゃない、という。

これまでに会った少数の人たちの価値観で、諾子が自分を卑下している。
自分がそうさせている。外に出ていくべき人なのに。。。

帰り際、実方のそばにいられれば、それで幸せだという諾子に、
また、近いうちに、と声をかけながら、
諾子の魅力を知っているからこそ、表の世界に出て行ってほしい、と思う実方は、
そのまま、諾子の元を訪れなくなった。。。


宮中で再会し、別れ際に近いうちと記子てたのは空耳だったのかと憎まれ口をたたく諾子。
清少納言の名を中宮定子から授かり、宮中で水を得た魚のように活躍している。
実方に捨てられたおかげで踏ん切りがついたという。
どんな言い訳も聞き入れてくれそうもない様子の清少納言に、
実方はまた、「かくとだに えやはいぶきの・・・」と、
昔贈った和歌を歌おうとするが、そんな和歌にはだまされないと一蹴された。

内裏で自由に活躍する清少納言の自信に満ち、美しい魅力にあふれる姿に、
再会したらもう一度、と考えていた実方は改めて、
自分には身に余る、と確信してしまう。

人知れず思いを恋の炎をくすぶらせるのも一興だろう、と思いながら。

「かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしもしらじな 燃ゆる思いを」 

 私の思いがどれほどか君に言えるはずもない。
 だから君は知りもしないだろうね。
 私の本当の気持ちなど。
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