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2012
12.12

うた恋い。 和歌物語六(ネタバレあり)

Category: 古典もの
今日の一冊:超訳百人一首 うた恋い。(本棚から)

和歌物語 六

うた恋い。1巻の最後のお話。
このマンガの語り部でもある藤原定家と式子内親王の話です。

式子様の歌は、うた恋い。を読む前から、百人一首の中で一番好きでした。

百人一首はいまだに選者が藤原定家かどうか、微妙なのだそうですが、
この時代に70を超える年まで生きていて、
かなり年をとってから百人一首を編んだといわれているそうです。

13も年上だったはずの式子は若くしてなくなり、
妻を娶って、年をとってもずっと行き続けてしまった定家は、
どんな気持ちで式子の歌を選んだのでしょう。

生きている間ずっと忘れられなくなる歌があって人がいるというのは、
やっぱり幸せなことだったのではないかと思います。

これでとうとう、うた恋い。1巻目は終わりです。
2巻は少し時間をさかのぼって、在原業平や小野小町の時代です。

本の紹介と、ほかの話へのリンクのページはこちら↓
うた恋い。全体感想

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ネタバレ内容を見たい方は続きをどうぞ↓















玉のをよ たえなばたえね ながらえば 忍ぶることの よわりもぞする
                           <式子内親王>


来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くやもしおの 身もこがれつつ
                          <権中納言定家>


建仁元年一月二十五日 式子内親王、死去。
式子(のりこ)内親王の一周忌に参加した定家(ていか)は、
式子を悼んで泣く弔問客たちから離れ、式子との日々を思い出す。

香りも…声も、鮮明に思い出して…和歌が・・・詠めなくなる。
誰よりも僕に詠うことぉ求めてくださった方が・・・もういない。


定家が加茂神社の斎院を退下した式子のところに通い始めて間もない頃。
訓練の一つととして、恋の歌の贈答をすることになった二人。
斎院であった式子との恋は忍ぶ恋。
実はひそかに式子にあこがれていた定家は、
ごっこ遊びと言われても、恋歌を交わせることに心を躍らせていた。

歌人として有名で、式子の歌の師匠でもあった定家の父、藤原俊成(しゅんぜい)が、
ある日、定家の部屋で文を見つける。そこに書いてあったのは。。。

玉のをよ たえなばたえね ながらえば 忍ぶることの よわりもぞする

 この恋を忍ぶことにいつか耐えられなくなるくらいなら・・・私は今消えてもかまわない。

筆跡や文の香りから、式子の文だと気づいた俊成は、まさか間違いなどないだろうなと聞くが、
互いを恋人と見立てて歌題を詠んだものだと、むきになって答えた。
定家に来ている結婚話のことを俊成が話そうとすると、定家は返事もせずに出て行った。

式子の詠む和歌の数々は、自分に向けられた言葉でなく、
自分がどんなに心をこめて式子に和歌を送っても意味がないことと、
心を乱したまま、式子のもとにいく定家。

普段と様子が違うことに気づいた式子の問いに、
結婚を勧められたが、自分には式子がいるから気が進まない、と茶化して答える定家。
冗談で済ませようとする定家に、式子は結婚を受けるように言う。
歌詠みの家に生まれた者として、和歌を語り継ぐ使命を果たすように、と。
その言葉にとうとう耐えられなくなった定家は。。。
式子が好きだから結婚したくない。ままごとじゃなくて本当に式子が好きだと、
御簾を超え、式子の手をつかみながら、本気で言う定家に、

「ままごと以上のことを私に求めないで!」
「っ・・・」
「手を・・・離しなさい定家。
 迷惑です。」

手を離し、謝って去ろうとする定家がもう来ないと言うと・・・
また来て、和歌を詠み交わしたいと、式子が定家を引き止める。

「・・・
 ひどい人だなあなたは。迷惑だっておっしゃったその口でよくも・・・」
「そうよ!私はひどいの!
 ままごとでも・・・それが私にできる精一杯です・・・
 和歌だけなの・・・
 詠うことしかできない・・・
 不自由さの中で・・・
 和歌だけがどこまでも自由なの・・・
 だから、どうか・・・お願い・・・
 詠って・・・定家
 私を・・・私を・・・許してね・・・」

 ひどい・・・ひどい女だ。ひどい女につかまった・・・

また手をつなぎ、式子を抱きしめながら、式子の歌への返歌を定家が詠う。

思うこと 空しき夢の なか空に たゆともたゆな つらき玉のを

 忍ぶことがつらくても、思うことが空しくても、どうか・・・消えてしまわないで

また来ると約束する定家に、答える声。

「詠いましょう、定家」


目が覚めた定家の周りには、式子と交わした和歌たちが散らばる。
心に残って消えない和歌を、いっそ燃やしてしまえばと火の前に立つと・・・
また式子の声が聞こえてくる。

「あなたは歌の家に生まれたもの。和歌を語り継ぐ使命があります」
「和歌だけなの・・・和歌だけがどこまでも自由なの・・・詠って、定家」

来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くやもしおの 身もこがれつつ

 待ってもあなたは来ないけどやっぱり私はいつまでもあなたを思い胸を焦がしています

式子の言葉を胸に、定家は和歌を詠い、語り伝えていく。
定家が選んだ百人一首は、今もなお人々に愛され、詠い継がれている。
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dot 2013.12.22 21:37 | 編集
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