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2015
11.30

ラッフルズ・ホーの奇跡

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<概要>
散歩の途上、ロバート・マッキンタイアは眼下の大邸宅を眺めやった。
昼夜兼行で押し寄せる作業員、搬入される貴重品の数々、次第に高くなる塔-。
近隣の耳目を集めた事業も大詰めらしい。
邸の主はラッフルズ・ホーなる男で、スパーリング司祭によれば現身の天使だという。
ホーと誼を通じて己がいかな変節を遂げることになるのか、
神ならぬ身のロバートはそのとき知る由もなかった。

<感想>
こちらもまた、図書館で偶然出会った本シリーズです。
もう何年ぶりになるかわからない、コナン・ドイル
考えてみたら、ホームズシリーズ以外、この人の本は読んだことがない気がする。

コナン・ドイルというからにはやはり、推理物なんだろうなぁ、
と思いながら読んでみたら、なんか違う。
あれ、ずいぶん違う。。。
という感じでありました。

中編・短編あわせて8本。
結構オムニバスな感じでした。

・ラッフルズ・ホーの奇跡
タイトルストーリーだけあって、結構読み応えがありました。
ざっくりいえば、大金持ちの善人と深い縁を持ってしまい、
身の程以上の夢を見て、最終的には夢を見る前より不幸になってしまう、という話。
幸せな結末ではなさそうだなぁ、と思いつつ読みながら、
最後はこうなったのか~、という。
なんか人間の悲喜こもごもの描き方が、
池波正太郎に似ているような感じがする。
それにしても、錬金術が出てくるとは。
これ読んで、金属に電気をかけてみた人がいっぱい出たのでは?
とか思うとなんか面白いです。

・体外遊離実験
これはタイトル通りの話です。
今読むと、よくある使い古されたような話、ではあるけれど、
これを最初に書いたのがコナン・ドイルなのか、と思うと、感慨深い。

・ロスアミゴスの大失策
電気椅子での死刑を執行するために、
大罪人だから高電圧で刑を執行しようとしたら、
死ぬどころかかえって、殺せない体になってしまった、という話。
アメリカで電気椅子にかけたのに罪人が死ななかったというニュースが当時あって、
それをもじって書いた話らしい。
さすがイギリス人。当時としてはすごいブラックジョークだろうな。

・ブラウン・ペリコード発動機
世紀の大発明をした二人組が、
その成果を自分のものにしようとしてお互い自滅してしまう、という話。
ただひたすら暗い。

・昇降機
タイトルが時代を表してますね。
日本人は昔、こう読んでいたのかな、エレベーターのこと。
宗教狂っちゃった人が、エレベーターに乗った人ごとエレベーターを落とそうとして、
乗っていた人たちがうまく逃げだし、最後は宗教狂いだけが一人落ちちゃうという話。
これも、前の1編と同じく、暗い。そして怖い。
本当にありそうな話。

・シニョール・ランベルトの引退
これまた、暗い話。
奥さんの不倫に怒った旦那さんが、
奥さんの不倫相手のオペラ歌手の声帯を傷つけて、社会的に破滅させるという話。
この辺、連続してずっと、メロドラマとか殺人事件によく出てきそうな、普通の設定。
傑作選に入れるだけの話なの?
この当時にこういうことを考えた、というのがやっぱりすごいんだろうな。

・新発見の地下墓地
暗い話短編が4つ続きました。
婚約者がライバルにいいように遊ばれてしまった考古学者が、
恨みを晴らすために、新発見の地下墓地に連れて行って、
明かりも渡さずおいて帰り、殺してしまうという話。
暗い話4連続の中では、一番ワクワクしました。
うまいこと恨みを晴らして、学会でも大発見で名声を得た主人公、
その後幸せになれたのだろうか。

・危険!
イギリスと架空のヨーロッパの国が戦争を起こして、
兵糧攻めでイギリスが負ける、という空想話。
こんな風にうまくいくかはわからないとしても、
こういう話を考えたのはまだしも、発表するところがすごい。
これ、今ではありえないとは思うけど、
日本で考えたら、自給率がイギリスどころでなく、
どうしようもないことになりそう。

それぞれこんな感じでした。
全体としての読みごたえは、まぁまぁでした。
やっぱりラッフルズ・ホーが良かったかな。
これがなければ、ちょっと残念な1冊だったかもしれない。
H.G.ウェルズの短編集ほどのインパクトはやはりない。
またH.G.ウェルズが久々に読みたくなりました。



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