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2012
11.30

うた恋い。 和歌物語三(ネタバレあり)

Category: 古典もの
今日の一冊:超訳百人一首 うた恋い。(本棚から)

和歌物語 三

和歌物語二から随分間が開いてしまいました。
この話は、「うた恋い」の中でもとても好きな話の一つです。
<<以下、ネタバレです>>







「君がため をしからざりし 命さえ ながくもがなと 思いけるかな」
                          <藤原義孝>

藤原義孝(よしたか)と従兄弟で親友の藤原道隆(みちたか)が、
夜道を二人で歩きながら話している。
内容は義孝の恋の話。
義孝には、将来を決めた相手がいるが、
秋に昇進するまではと、文のやりとりしかせずにいた。
文のやり取りだけでは、相手も不安になるので、
会いに行くべきだとせかす道隆。
こんな話をしながら、夜道を歩いているのには訳があった。

義孝の叔父でもある道隆の父を訪ねると、
左京の廃寺に武士の幽霊がでるという話になり、
信仰心の厚い義孝が、お寺を参るついでに供養しようと言うと、
道隆にもついていくようにと、父から言われたのだった。

幽霊に取り付かれたらどうしようと怖がる道隆に、
そうなったらそうなったらいいという義孝。
一日一日を大事に、悔いのないものにすると決めていきているから、という。

真っ暗な寺の中に入ると、武士のよろいがあり、動いている!
恐れ、慌てる道隆の前で、平然と読経を始める義孝。
よろいは刀を振り上げ、読経する義孝に刀を振り下ろし。。。


場面は変わって、義孝の許婚、源保光(みなもとのやすみつ)の娘の家。
ネコとともに休んでいると、物音がする。
夜更けに突然、義孝が訪れたのだ。
急なことで、どうしたのかと理由を聞かれると、
義孝は、死にかけたからだという。

古寺でのことを思い出す義孝。
よろいが振り上げた刀は、義孝にあたらず床につきささった。
「つまらん!お前ちっとも顔色を変えんのだもん」
とよろいが声を出す。よろいには、道隆の父が入っていたのだ。
すました甥っ子を驚かせたくて、たくらんだいたずらだった。
源保光の娘と義孝は話を続ける。

「それは・・・困った方ですのね・・・」
「はい。本当に。」
「それで・・・なぜ・・・こちらへ?」
「死ぬ、と、そう思った時・・・
 あなたが、あなたのことが思い出されて・・・
 あなたに会うまでは死にたくないと願ってしまった。
 現世に未練は残したくありません。だから・・・
 今夜、参りました。」
「・・・・・
 それでは、今、こうしてお会いできたのですから・・・
 もう、未練はないのでしょうか?」
「・・・いいえ。
 あなたに会えた今となっては・・・
 もっと間近くあなたを見たいと」


   話しながら御簾の中に入っていく義孝

「そして・・・もっと・・・
 永らえて、ずっとあなたと共にありたいと思います。
 私は自分が知る以上に、欲深いようだ。」


「・・・お待ち申し上げておりました、義孝様。」
「・・・お待たせしてしまいましたか?」
「ええ。だって・・・文ばかりで、
 少しも、いらっしゃるご様子がないので・・・
 私、すごく、不安だったんですから・・・」

   苦笑いする義孝。

「・・・まいったな。道隆の方が女心が分かってるみたいだ。」
「え?何の話ですか?」
「・・・夜は長いのです。
 ゆっくり・・・お話いたしましょう。」
「道隆さ・・ま・・・・・」

3年後、義孝は21歳という若さでこの世を去る。

「君がため をしからざりし 命さえ ながくもがなと 思いけるかな」
 
 いつ死んでもいいと思っていた
 君に会うまでは
 君に会えた今
 いつまでも君といられたらと
 ぼくは願っている


愛する女性と結ばれた朝に詠まれたとされるこの歌は
よりいっそう美しく、人の心に響くのである。


ここから感想です。
百人一首としても好きだったのですが、
背景がこんな状況だと思うと、さらに胸に迫ります。

特に源保光の娘が、こうして会えたのだからもう未練はないのでしょうか、
と、聞くところがかわいくて。
この二人にできた子供が、この後の話に出てきますが、
21歳と言う若さで亡くなってしまったというのは、
本当に、せつないです。

本の紹介とその他のお話はそれぞれこちら↓
 うた恋い。全体感想
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2012
11.29

日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか その3(最後)

Category: 生きもの
今日の一冊:日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか(本棚から)

今日紹介するのは、第5章から最後までです。

中盤以降は難しい話がたくさんありましたが、
すごく単純に、キツネに化かされるという経験、
そしてその経験をした人の話を聞くこと自体に、憧れがあります。

古きよき日本とその時代の人達の暮らしや、
当時の生活を物語る人達のまなざしに出会うことが出来れば、
今の、未来を信じにくい、夢が失われやすい日本から、
変わっていけるのではないかという気がしました。

今日読んだのは次の2章です。

第5章 歴史哲学とキツネの物語
第6章 人はなぜキツネにだまされなくなったのか

ネタバレ感想は続きを読むからどうぞ。

本の紹介と2章まで、3章と4章はそれぞれ以下のページで紹介しています。
日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか その1
日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか その2


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2012
11.28

日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか その2

Category: 生きもの
今日の一冊:日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか(本棚から)

昨日に引き続き読んだのですが、中盤は歴史哲学の話っぽくなって、
あまり読み進むことが出来ませんでした。
今日読んだのは

第3章 キツネにだまされる能力
第4章 歴史と「見えない歴史」

です。

ちなみに今日は図書館から、東野圭吾さんの白夜行と、
俵万知さんのあなたと読む恋の歌百首を借りてきました。
乞うご期待!

ネタバレ感想は続きを読むからどうぞ。


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2012
11.27

日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか その1

Category: 生きもの
今日の一冊:日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか(本棚から)

日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか (講談社現代新書)日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか (講談社現代新書)
(2007/11/16)
内山 節

商品詳細を見る


2007年の末ごろに発行された本ですが、
一時期結構話題になっていたような気がします。
買ったまま読んでいなかったので、手にとってみました。

内容はまさにタイトルのとおりで、
昔はキツネに化かされたという話がよくあったけれど、最近はなくなった。
それがなぜなのかということを、
哲学者の視点で、まとめたもののようです。

今日読んだのは、まえがきから第2章まで。

第1章 キツネと人
第2章 1965年の革命

ネタバレ感想は続きを読むから。
中盤・後半の感想はこちら↓

日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか その2
日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか その3


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2012
11.26

田辺聖子の古典まんだら上 その3

Category: 古典もの
今日の一冊:田辺聖子の古典まんだら上(図書館から)

古典まんだら上、最後です。
8章から最後まで。

 道長ってなんて豪胆-大鏡
 毛虫大好き姫君-堤中納言物語
 女はやっぱりしたたか-今昔物語集
 平安朝のオスカル-とりかえばや物語

以下、ネタバレです。





大鏡は文徳天皇から14代にわたる天皇の御世を描いた歴史物語だとか。
百人一首に出てきたりしてなんとなく聞いたことはあっても、
順番とか関係とか、あんまりわかっていなかったのですが、
ざっと知ることが出来て、とてもためになりました。
主人公の道長の話は、道隆びいきとしてはちょっと悲しいような。

堤中納言物語も、初めて名前を聞きました。
有名な虫愛づる姫君は、この話に載っているのだそうです。
短編集ということでいくつかの話が紹介されています。

次が今昔物語集。これは前から読んでみたかったのですが、
今回紹介を読んで、とても読みたくなりました。
5つほどの話が紹介されています。
うち、したたかな女として紹介されているのが以下2つ。
言い寄ってくるプレイボーイをうまく、すげなく交わす女房の話。
女盗賊が宮仕えの男をうまく仲間に引き入れて、
ある日いなくなってしまう話。
平安の女の人は、苦労話や切ない話が多い気がしていましたが、
江戸時代や今と変わらず、強く行きぬいた人もいたんですね。
こんな、いろんな話が1000編以上も掲載されているとか。見たいです。

最後がとりかえばや物語。
昔読んだ「ざ・ちぇんじ!」の原作というのは知っていました。
そういえばこんな話だったなと思い出しつつ、
原作のストーリーも、小説・マンガに負けず劣らず面白かったです。
これまた読んでみたい作品でした。


本の概要の紹介と、中盤部分はこちら↓
田辺聖子の古典まんだら上 その1
田辺聖子の古典まんだら上 その2
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2012
11.26

田辺聖子の古典まんだら上 その2

Category: 古典もの
今日の一冊:田辺聖子の古典まんだら上(図書館から)

古典まんだら上、読み終わりました。
長いので2回に分けて書きます。

全体の感想としては、だんだん面白くなっていった感じでした。
当初期待していたように、古典の原文の概要がわかり、
これからいろいろ読みたいなという気持ちになりました。





ここからネタバレです。
今日読んだのは、4章から最後まで。
うち以下の部分を紹介します。

 恋のベテラン、和泉式部-王朝女流歌人
 彼は今日も来てくれない-蜻蛉日記
 日本のシンデレラ-落窪物語
 悲しいことはいいの。楽しいことだけ書くわ-枕草子

和泉式部の紹介は、3大女流歌人の伊勢、小野小町とともに、
それぞれの生涯と詠んだ歌を連ねた感じでした。
小野小町は、マンガ「うた恋い。」の2巻のメインキャラクターで、
かぶった話も多かったですが、捉え方がまた少し違ってよかったです。
メインの和泉式部は、二人の親王に愛されたにもかかわらず、
両方に年若くして先立たれるという、激動の人生だったそうです。
印象深い歌はこちら

 捨てはてんと 思うさえこそ 悲しけれ
  君の馴れにし 我が身と思えば

「あの方の思い出が自分の体にも心にも残っている。
 とても捨ててしまうことはできないわ」

出家しようと思ってもできない心を描いているという解説ですが、
歌だけ詠むと、死ぬことさえできないと言っているようで、切ないです。

次が蜻蛉日記。
この作者って、有名な関白の藤原兼家の奥さんだったのですね。
内容としては、辛い結婚生活の愚痴という感じで、
かなり生々しかったです。

その次の落窪物語。これはタイトルさえ初めて聞きました。
内容は副題のとおり、シンデレラ物語でした。
最後が大団円で、素敵なハッピーエンドでした。

そして今回最大のヒットが枕草子。
以前から、枕草子に出てくる文章は素敵だなと思っていたのですが、
改めてとても興味がわきました。

あてなるもの:上品なもの、という部分が紹介されています。
 薄紫の着物に薄い白い着物を重ねること。
 梅の花に降る雪、藤の花。
 削った氷に甘葛をかけ、新しい金物の器に入れたもの。
 とても可愛い幼児がイチゴを食べているさま。
本当に上品で、センスのいい表現で、あこがれてしまいます。

しかも、9歳のときにお父さんについて船に乗りながら書いている文章が素敵です。

 ただ過ぎに過ぐるもの。
 帆かけたる船。
 人の齢。
 春、夏、秋、冬。

575調のわけでなくても、こんなに響きが良くて、
しかも心にぐっと来る文章。すごいです。

残りはまた後で。

⇒本の紹介と概要はこちらです。
・田辺聖子の古典まんだら上 その1
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2012
11.25

田辺聖子の古典まんだら上 その1

Category: 古典もの   Tags:田辺聖子古典
今日の一冊:田辺聖子古典まんだら上(図書館から)

田辺聖子の古典まんだら〈上〉田辺聖子の古典まんだら〈上〉
(2011/01)
田辺 聖子

商品詳細を見る



田辺聖子さんがいろんな古典について、
感想を交えて概要を説明してくださっている本です。
ここのところ私的古典ブームがさめやらず、
原作を読むとしたら、何から入ろうかなぁと思って、
その参考にできそうだし、田辺聖子さんが書いているということで、
借りることにしました。

上巻では、古事記、万葉集土佐日記、蜻蛉日記、枕草子、ほか、
有名どころオンパレードです。
思っていたよりもまじめな文章で軽く読める感じではないですが、
いろいろとチョイかじり出来そうという意味で、
期待しつつ読んでいます。

とりあえず今日読んだのは以下のところまで。

 はじめに
 ヤマトタケルのラブメッセージ-古事記
 天皇も庶民も歌を詠んだ-万葉集
 子を失った悲しみはいつまでも-土佐日記

ネタバレは続きを読むからどうぞ。

中盤、後半のネタバレ感想はこちら↓
田辺聖子の古典まんだら上 その2
田辺聖子の古典まんだら上 その3


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2012
11.24

名探偵の掟 その3(最後です)

Category: 推理もの
今日の一冊:名探偵の掟(図書館から)

名探偵の掟、読み終わりました。
昨日の時点で残りわずかになっていたので、すぐ終わってしまいました。

全体の感想としては、最後の落ちまで含めて、
少し、物足りない感があります。
東野圭吾さんの本だったので期待が大きかったのもあるでしょうけれど。
改めて、短編って難しいんだなぁ、と思いました。

以下、ネタバレです。

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2012
11.23

名探偵の掟 その2

Category: 推理もの
今日の一冊:名探偵の掟(図書館から)


先日に引き続き、まだ「名探偵の掟」を読んでいます。
昨日を含めて、今日は第4章から第10章まで。

東野圭吾さんの短編集と言えば初期のガリレオのイメージがあったのですが、
これは随分と趣が違います。

4章以降も、コメディタッチで、まじめに推理するような感じではありません。
名探偵役の天下一大五郎と、間抜けな刑事役の大河原番三(ばんぞう)が、
起きる事件を解決するけれど、作品の読者や視聴者のさめた立ち居地から、
ストーリー展開の不自然さや、謎解きのパターンなどに突っ込みを入れながら、
話が進んでいくというパターン。

ちなみに、4章から10章のタイトルは以下です。

第4章 最後の一言-ダイイングメッセージ
第5章 アリバイ宣言-時刻表トリック
第6章 「花のOL湯けむり温泉殺人事件」論-二時間ドラマ
第7章 切断の理由-バラバラ事件
第8章 トリックの正体-???
第9章 殺すなら今-童謡殺人
第10章 アンフェアの見本-ミステリのルール

以下、ネタバレです。

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2012
11.22

琳派芸術Ⅱ

Category: 和芸術
今日は、有楽町・出光美術館でやっている、琳派芸術Ⅱを見てきました。

3.11のときに、酒井抱一(さかいほういつ)生誕250周年記念でやっていた、
琳派芸術のリベンジとして、今回の展示会が企画されたそうです。

今回は、酒井抱一と鈴木其一(すずききいつ)を中心に、
後期琳派の絵画作品が40点弱展示されていました。

個人的には俵屋宗達(たわらやそうだつ)&本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)の、
初期琳派作品が一番好きなのですが、
今回は見たことのない抱一の作品や、
中村芳中(なかむらほうちゅう)の作品もあって、
結構楽しむことが出来ました。


一番うれしかったのは、伊年印の「四季草花図屏風」。
久しぶりに生で見ることが出来ました。
ほかの後期琳派の作品と違って、前面に配置された草花の、
特に赤中心の配色がとても素敵で、ため息が出ました。
四季草花図屏風

次に良かったのが、抱一の「四季花鳥図屏風(裏・波濤図屏風)」。
こちらは、お雛様の裏側に飾るように作られたとかでとても小さな作品。
表面には、抱一の繊細な草花の絵が描かれ、裏面にも銀の波濤が。
初めて見た作品だったので、じっくり見ました。

もう一つが、芳中の「扇面貼付屏風(左隻)」。これも初めて見ました。
芳中は光琳画譜で有名ですが、作品自体あまりこれまでみたことがなかったです。
他の作家と違って独特のまるいなだらかな線と、たらしこみの色合い。
キキョウと光琳千鳥が本当に素敵で、
私的には、今回の展覧会で1、2を争うすばらしさだったので、
売店で、芳中の絵を使ったしおりを買ってしまいました。
(残念ながら今回見た左隻の絵ではなく、右隻のつばきと波濤でしたが)


琳派芸術Ⅱは、12月16日の日曜日までやっています。
今は、展示室から出たところにある窓から、丸の内の紅葉も見渡せます。
今日も窓の前のいすは、展示室と同じくらい混み混みでした。
お天気のいい日にちょっと時間を作って、ぜひ足を運ばれることをお勧めします!

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2012
11.21

名探偵の掟 その1

Category: 推理もの
今日の一冊:名探偵の掟(図書館から)

名探偵の掟名探偵の掟
(1996/02)
東野 圭吾

商品詳細を見る


東野圭吾さんは、「容疑者X」を読んでから、
とりあえず、図書館で見かけたら手にとる作者の一人です。

たくさんのすごい推理ものを書いている東野さんですが、
この作品はまじめな推理ものというよりは、
パロディー的に、コミカル要素が強いお話のようです。

大雑把に言えば、名探偵とぱっとしない刑事それぞれが、
推理ものの作品の中で、いろんな苦労をしつつそれぞれの役を演じているんだ、
ということが、繰り返す短編の中で表現されていくようです。
推理ものを書いている人として、
読者はこう思っているんだろうなぁとか、
書きながら思っていることも所々に書いてあるような。。。

今日はプロローグから、第3章まで。
ちなみに1章から3章のタイトルは下のとおり。

第1章 密室宣言-トリックの王様
第2章 意外な犯人-フーダニット
第3章 屋敷を孤立させる理由-閉ざされた空間

今のところ、推理ものとしての醍醐味を感じるような短編ではありません。
第3章に、閉ざされた空間をテーマにしたものは日本でしか人気がない、
と書いてあって、ちょっと驚きました。
海外でも閉ざされた空間ものって好かれていそうな。
ダイハードとか、スピードとか、アクションものも多いし。

第1章の密室宣言はほとんど推理ものというほどの内容ではなかったのですが、
2章、3章と、少しずつ推理の要素が入ってきたような気がするので、
これから第12章に向けて、だんだん面白い推理ものになっていくことを期待して、
読み進みたいと思います。

中盤・後半のネタバレ感想はこちら↓
名探偵の掟 その2
名探偵の掟 その3

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2012
11.20

言葉の虫めがね その2

Category: 古典もの
今日の一冊:言葉の虫めがね(図書館から)

昨日に引き続き、言葉の虫めがねについて。

詠み終わりました。
後半は「言葉の味」。

百人一首や万葉集はもちろん、
戦後の歌や戦前の歌など、
様々な時代の短歌を取り上げて、
解説と、時代背景なども丁寧に書かれています。

個人的には古語を使った昔の歌の方が好みですが、
紹介されているものを見ていると、
現代の口語の短歌もいいな、と思いました。


気に入ったのは作者の一句。

愛してる愛していない花びらの数だけ愛があればいいのに

本の紹介はこちら。
言葉の虫めがね
(別窓です)
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2012
11.19

言葉の虫めがね その1

Category: 和芸術
今日の一冊:言葉の虫めがね(図書館から)

言葉の虫めがね言葉の虫めがね
(1999/05)
俵 万智

商品詳細を見る



最近面白くなった古典系のものを読んでいた中で、
俵万智さんの本を手にとって見ました。

この本は、現代の若者言葉などのはやり、変化などから、
短歌の歌い手の代表作の紹介、
百人一首の中から、お気に入りの歌の紹介などもあり、
いろいろな内容が含まれています。

個人的には後半の方が面白そうですが、
前半はとても驚いて印象に残りました。

前半は「ダンボの耳から」というタイトルで、
若い人達の使っている日本語を取り上げています。

いくつか、そうそうと思う言葉もありましたが、
驚いたのは、今普通に使っているのが意外と最近の言葉だということ。
爆眠とか、激辛って、物心ついたときから普通にあったような。

ぜひ手にとって見てみてください。

後半の感想はこちら↓
言葉の虫めがねその2

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2012
11.18

うた恋い。 和歌物語二(ネタバレあり)

Category: 古典もの
今日の一冊:超訳百人一首 うた恋い。(本棚から)

和歌物語 二
<<ネタバレです>>



「筑波嶺の みねより落つる みなの川 恋ぞつもりて 淵となりぬる」
                          <陽成院>

幼いときに天皇となり、若くして退位した陽成院(ようぜいいん)。
和歌物語一に出てきた高子の息子で、名前は貞明(さだあきら)。
正妻の綏子(やすこ)は、いつも貞明を暖かく迎えてくれるのに、
貞明は、どうせ政略結婚で、綏子も嫌々なのだろうと、
ひねくれた態度しか取れない。
綏子の暖かい笑顔に安らぎを覚えるようになっているのに、
それよりも恐れが勝る貞明はつい。。。

貞明「綏子、お前、男でも作れよ」
綏子「え?」
貞明「それとももういるのか?いっつもヘラヘラ笑って悩みもなさそうだが、
   誰に愚痴を聞いてもらっているのかな。」

驚く綏子に、貞明はさらに続ける。
自分のような粗暴者の相手をして一生を終えるのが哀れで、
気にしないから、好きに相手を探せと。

貞明は、これまでの自分に対するうわさにひどく傷つき、
本当の自分を分かってくれる人などいない。綏子も同じと思っている。

綏子「浮気をすすめられようとは思いませんでした。」
貞明「なんだよ、君の後々を考えて気遣ってやっているのに。
   君がそうであるように、私だって、
   君のことが好きで結婚したんじゃないからね。
   皆そうだよ。父上だって母上だって。
   お互い様と思って好き放題やっているのさ。」
綏子「周りがそうであるから、自分もそれが許されるとは思いません。」

貞明「そう?君だって女らしく恋の一つもしてみたいだろう?」
綏子 はい。あなたと。 

貞明「・・・君は私が嫌いだろう。」
綏子「ええ、好きではありません。が、妹背になったのですから、
   観念してあなたに恋をいたします。
   望まぬ結婚を強いられたからと、浮気に走るのは現実逃避です。
   目の前の伴侶から逃げるのではなく、私はその方を好きになる努力をしたい。」
貞明は驚いたような顔で、黙って綏子を見つめている。
綏子「先ほどから何なのです、貞明様。
   人を試すようなおっしゃりよう、不愉快です。
   あらぬことで中傷を受け、猜疑に駆られるのもわかりますが、
   いじけるのもたいがいになさいませ。」
貞明「は?いじけ・・・」
綏子 よくお聞きなさい貞明様。
    私は、あなたを裏切ったりはいたしません。
    それだけ、肝に銘じておいてくださいますように。

翌朝、牛車で戻る貞明は、車の中で筆をとった。

「筑波嶺の みねより落つる みなの川 恋ぞつもりて 淵となりぬる」

 あるかないかの想いでさえも つもりつもって
 今はもう きみのことが
 とても 愛しい




ここから感想です。
この歌は、うた恋い。を読む前から、
言葉の響きが好きで覚えていた歌でした。

こんな素敵な後衣の歌として詠まれたものだと思うと、
なんだか改めて愛着が沸きます。

ですがこの回、胸に響くのは綏子の言葉です。
浮気を進める貞明に答える、「はい、あなたと。」の言葉。
貞明は改めて、綏子を好きになったに違いありません。
この時代に、こんなに前向きに考えることができたのかどうかはわかりませんが、
運命に迷わされない強さ、みならいたいものです。

本の紹介と、ほかのお話はこちら↓
 うた恋い。全体感想
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2012
11.17

うた恋い。 和歌物語一(ネタバレあり)

Category: 古典もの
今日の一冊:超訳百人一首 うた恋い。(本棚から)

和歌物語 一
<<ネタバレです>>



「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれないに 水くくるとは」
                          <在原業平朝臣>

藤原高子(ふじわらのたかいこ)と清和天皇との間に、貞明親王が生まれて後、
在原業平(ありわらのなりひら)が謁見に訪れたとき、
昔恋仲だったころの回想から始まる。


高子のもとに、業平から文が繰り返し届く恋文。

「吹く風に わが身をなさば 玉すだれ ひま求めつつ 入るべきものを」
(私が風だったなら。すだれのすき間からあなたのもとへ入ってゆけるのに)

仕える女房たちにもうらやましがられるほど素敵な恋文なのに、
すげない返事を出す高子。
将来天皇の后にと期待される自分には、
遊び相手にする気もないと思っていた。

ある夜に高子が月を見ていると、いきなり「こんばんは」という声が。
突然現れた業平に驚き、あられもない悲鳴を上げる高子。

高子「誰なの?」
業平「風です。恋の炎に身を焦がすより、風になってあなたのもとに忍びたいといった
   おろかな男の名をお忘れかな?」

売られた喧嘩を買いに来た、と強引に迫る業平に、
犯されるのではと怯える高子。

その様子を見た業平は。。。
突然大声で笑いだした。

あまりにつれないので腹が立って、
ただ、小生意気な小娘の鼻を明かしてやりたくなったのだという。
拍子抜けしてぽかんとする高子。
業平は、あられもない声をあげていたとをからかった後、
高子の顔に手を触れて、

業平:お美しい。
   遠き神代の頃にも
   これほどの異彩は生まれておりますまい。
   愛さずにはおれない。
高子「え・・・?あ・・・」(赤くなっててれる)
業平「と、まぁ、見た目は結構なのですが、いかんせん中身がね~?」
高子「・・・は?」
業平:お似合いですなぁ。
   高貴なお顔に韓紅のうちぎ!

   しかしまぁ、中身がともなわないあなたらしく、
   ひんむいたら実は貧相なお体なのでしょうね?顔だけ娘さん?
   では、今宵のことは内密に。」
高子「お、お待ちなさい!」
と、勢いをつけて業平を捕まえる。
高子「会ったばかりのお前に私の何が分かるの?!
   わ、私が顔だけの娘かどうか、たしかめてごらんなさい!」


こんな売り言葉に買い言葉で始まった二人の恋だったが、
無理やりに間をさかれ、お互いに落ち着いた今なら。。。

業平にもみじの屏風を飾る歌を所望する高子に答えたのが、

「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川
 からくれないに 水くくるとは」

燃えるようなもみじの色が川を真っ赤に染め上げる。
それはとても不思議な景色。

そんな、普通の人にわかる意味の裏に、
高子にしかわからない言葉で、思い出を沿えてくれた。



ここから感想です。

業平と高子は伊勢物語で有名な逸話がありますが、
改めてこうやって「ちはやぶる」の歌の背景を考えると、
宮中で主と家臣として会っていたときの方が、
せつなかったのではと思いいたりました。

業平は今後も出てくるキーマンです。

本の紹介と他のお話はこちら↓
 うた恋い。全体感想
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2012
11.16

うた恋い。 全体感想

Category: 古典もの
今日の一冊:超訳百人一首 うた恋い。(本棚から)

超訳百人一首 うた恋い。超訳百人一首 うた恋い。
(2010/08/04)
杉田 圭

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前クールで深夜アニメになっていて偶然見たのですが、
かなりのつぼで、原作を手に入れました。

今まで数あった百人一首ものでも、
作者周辺の人間関係を空想含めて考えて、
こんな漫画にしたのは新しい!

現在、最新巻「うた変。」まで4冊出てます。
この後の展開も楽しみですが、
ちょっとずつネタバレ感想を紹介します。
(別ページで開きます)


和歌物語一(在原業平と藤原高子)
和歌物語二(陽成院と綏子内親王)
和歌物語三(藤原義孝と源保光の娘)
和歌物語四(紫式部と藤子)
和歌物語五(藤原道雅と当子内親王)
和歌物語六(藤原定家と式子内親王)

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2012
11.15

北斎と広重

Category: 和芸術
ここではできるだけ物語りのことを書こうと思っていたのに、
最初から脱線ですが、とても良かったので紹介と。

町田市立国際版画美術館で、開館25周年記念行事として、
特別展『北斎と広重 きそいあう江戸の風景』が開催されていたので見に行きました。

北斎と広重


美術館は、町田の駅から歩いて10分ちょっとのところにあり、
周りは公園に囲まれていてとてもいい雰囲気。

楽しみにしていた展示は400展もの作品が出展されていて、
見ごたえ十分!

北斎はもちろんすごかったけれど、
これまでそんなに好きだと思ったことのなかった広重の版画を、
北斎と比較してたくさん見ることで、少し好きになることが出来ました。

11月25日までやっているので、浮世絵に興味のある人はぜひお勧めです。
http://hanga-museum.jp/exhibition/index/2012-139


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2012
11.14

はじめまして

Category: 全体
物語がとても好きです。
最近までは、活字中毒なのだろうと思っていたのだけれど、
どんな形であれ、人が伝えたいと思って残ってきた「物」を、
だれかに伝えたいと「語」られるものが、
とても心に響くのだろうと感じます。

小説や漫画はもちろん、アニメでも映画でも、ドラマでも、
音楽とか絵とかも含まっちゃうのかもしれないけれど、
ここではとりあえず、「物語」について。

自分が素敵だと思ったものをジャンル問わず、
少しずつみなさんにお伝えしていければと思います。


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