--
--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2016
04.12

トマス・クイック

Category: その他   Tags:冤罪訳本
thomas.jpg


<概要>
トマス・クイックと名乗り、30人以上の男女を殺害したと自白した
スウェーデン人の男、ストゥーレ・ベルクワール。
遺体の一部を食べたと自白したことから、
「人食い」とも呼ばれた彼は、8件の殺人について有罪判決を受けていた。
気鋭のジャーナリスト、ハンネス・ロースタムはこの事件に興味を抱き、調査を開始する。
2008年6月からロースタムはクイックと何度も面会を重ねる一方、
関係者の取材を進め、裁判の資料、病院のカルテ、警察の取り調べ記録、
現場検証を収めたビデオなどを丹念にあたっていく。
やがてロースタムは、驚愕の真実を明らかにし、スウェーデンに激震を走らせる!

想像を絶する大事件の全貌を描く、衝撃のノンフィクション!

<感想>
私は一つの場所で正職員として働くのをやめて、
今は4つの職場に、日ごとそれぞれにお手伝いに行っています。
そのうちの一つの職場で、翻訳に関わる仕事をしていて、
翻訳の勉強ができる学校からのニュースレターをいただいています。
そこには、翻訳の勉強を重ねて実際にプロの翻訳者になった人の
訳本などが紹介されているのですが、その紹介記事の中でこの本が目に留まりました。

30人以上も人を殺した凶悪犯がどんな思いでどんなことをやってきたのか、
というようなドキュメンタリーなのかと思って読み進めて行ったら。。。
だんだん、本当にトマス・クイックは事件を起こしたのかな、
と疑いを持つような話が出始めてきて、結果、
実は8件すべてが冤罪!!!
さらに、実は一人も殺していなかった、という話でした。

いや~、まさか、まさか。。。と思いながら、
ハンネスが刑務所で面会しているストゥーレから、
「もしおれがほんとうに、ひとつの殺人も犯していないとしたら・・・」
と言い出したときの衝撃。
後書きにもありましたが、真実は小説よりも奇なりを地で行く、最高のミステリーでした。
容疑者Xよりも、ある意味、胸がどきどきしたかもしれません。

しかもこの冤罪事件、2000年代に入ってからも起きているのです。
DNAデータなどで調べたら、昔犯人とされていた人が実は犯人じゃなかった、
という形で冤罪だったことが判る例は多いような気がしますが、
DNA調査なども行われたにも関わらずその証拠が握りつぶされたり。
捜査の音声記録などがそのまま書かれている部分は、
読みながら本当に冷や汗が出てくるような恐ろしさです。
もちろん、恐喝とかそういうことではなく、
責任を持つべき人達が、目の前に楽で自分の利益になる結果をぶら下げられると、
それにあらがうことが出来ずにどんどんエスカレートしていく姿が恐怖をあおります。

ちなみに、ほんとにこの話は本当なのかな、と、
トマス・クイックのことを検索してみたら、
顔写真入りでその後の彼のことがニュースに取り上げられていました。
せっかくなのでそれは、本を読んでから検索してみるといいと思います。

いろんな言葉を尽くすよりもまず、
厚みはありますが、1章1章は短くテンポよく進んでいきますし、
いろんな意味で、本が好きな人だったら一度は読んでみていいのでは、と思う作品でした。
こんなすごい話だったらまた、ノンフィクションを読んでみるのもいいな。




良かったらぜひ押してください↓
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ にほんブログ村 本ブログへ



スポンサーサイト
Comment:1  Trackback:0
back-to-top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。